地域の子どもたちが自然とふれあい学ぶ場—那須平成の森「森っこインタープリター」

那須平成の森では、子どもたちが自然とふれあいながら学ぶことができるユニークなプログラム「森っこインタープリター」が展開されています。このプログラムは、単なる自然散策や観光に留まらず、教育的な価値を持ちながら楽しく自然を体験できる機会を提供しています。地域の豊かな自然環境を背景に、子どもたちの感性や知識を育むこの取り組みは、次世代の環境意識を高めるための重要な役割を果たしています。

森っこインタープリターの魅力と活動内容

「森っこインタープリター」は、那須平成の森で行われる自然体験プログラムの一環で、栃木県や福島県の小学生を対象としています。インタープリターとは「自然のことを伝える解説者」を意味し、自然環境についての専門知識を持つインタープリターが、子どもたちとともに森を探検しながら自然の美しさや重要性を伝える役割を担っています。このプログラムは、視覚や聴覚、触覚など五感をフルに活用して自然を体験することを目的としており、子どもたちが楽しみながら学べるよう工夫されています。そして、自分たちが感じたことを他の参加者や家族に伝えるということを通して、インタープリターの活動を体験する機会を設けています。

プログラム内容はそれぞれの季節の那須平成の森を楽しむことができる内容になっており、春は動き出した自然の中で遊びながらお互いのことを知る時間とし、夏は源流での水生生物さがしや観察、秋は色づいた落ち葉などを使ってアートづくり、冬は雪遊びなどを行い、季節ごとに姿を変える自然について、その自然環境の中で生き物たちがどのように繋がり、生態系を構成しているのかを、一年を通して体験的に楽しみながら学べます。

自然への興味を育む教育的意義とコミュニケーションの向上

「森っこインタープリター」が目指すのは、単なる自然体験ではなく、子どもたちに自然環境への興味と理解を促進することです。地域の子どもたちが身近な自然に目を向け、その価値や魅力について学ぶ機会を提供することに重点が置かれています。森の中での観察活動を通じて、樹木や昆虫などの生物多様性について学び、それぞれの役割について理解することができます。

また、このプログラムではグループでの活動が多く取り入れられており、子どもたちは仲間と協力しながら課題に取り組むことでコミュニケーション能力やチームワークも養うことができます。これにより、自然への興味だけでなく、自分自身への自信や他者との関係性の大切さについても学べる場となっています。四季折々の自然を体験できる点も大きな魅力で、春の新緑や花々、夏の昆虫や木漏れ日、秋の紅葉や落ち葉、冬の雪景色など、それぞれの季節ごとの変化を体感することで、より深い感動と学びを得ることができます。

今後の展望

「森っこインタープリター」は、4~5回の通年プログラムとして実施しており、子どもたちは那須平成の森の活動を通じて、異なる学校や地域の参加者と出会い、関係性を構築していきます。2025年度には今まで活動を続けてきた「森っこインタープリター」に加え、次のステップへと繋がるような新たなプログラムも展開される予定とのこと。

引き続き、子どもたちの興味や探求心に寄り添い、自然の楽しさや厳しさ、奥深さを子どもたちが主体的に体験できるよう、一人ひとりに応じたサポートを提供していく方針です。

また、今後は、自然だけでなく、那須ならではの自然と人との関わりについても、考えるきっかけづくりを進めていくとのことです。那須平成の森は日光国立公園内に位置しており、美しい自然環境に恵まれています。この恵まれた環境を活かしながら、「森っこインタープリター」は今後も地域社会と連携し、多くの子どもたちに自然とのふれあいと学びを提供し続けていくでしょう。

那須平成の森「森っこインタープリター」は、単なるレクリエーションではなく、地域の子どもたちへの教育的価値を持つ貴重なプログラムとして注目されています。自然との触れ合いを通じて得られる感動や発見は、子どもたちの心を豊かにし、未来への希望につながります。この取り組みがさらに広がり、多くの家族や地域社会にその魅力が伝わることを期待しています。興味がある方はぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか?2025年度の募集は、4月から、開始されるようですよ!

那須平成の森フィールドセンター
(9:00~17:00)
TEL/0287-74-6808 
栃木県那須郡那須町高久丙3254