

那須平成の森は、地域に根ざした環境教育施設としての役割も担い、自然体験を通じた学びの場を提供しています。その中でも特に注力しているのが、地域の学校や教育施設との連携です。この連携を通じて、子どもたちが自然と触れ合い楽しみながら学ぶ機会を広げ、地域全体で環境意識はもとより、故郷の誇りを高めることを目指しています。以下では、その具体的な取り組みと目的、そしてもたらされる効果について詳しくご紹介します。
那須平成の森では、那須町や地域の教育機関と密接に連携し、現地でのプログラム体験を提供しています。この取り組みは、那須町立の小中学校との連携を通じて、自然と人の橋渡しを役割とする那須平成の森のインタープリターが現地へ赴きその地域の自然を一緒に楽しみ学ぶ取り組みです。
また学校団体の受け入れプログラムでは、学生たちが実際に那須平成の森に足を運び、自然環境の中で植物や動物について学んだり、地元の生態系を体感したりすることで、教科書だけでは得られないリアルな知識を身に付けることができます。
この取り組みの目的は、子どもたちに自然の大切さを実感してもらうことです。自然環境を肌で感じる体験は、環境保護への意識を高めるきっかけにもなります。また、地域の自然に親しむことで、地元への愛着や誇りを育む効果も期待できます。
那須平成の森では、現地での体験だけにとどまらず、インタープリターが学校に出向いて行う「出前授業」を積極的に実施しています。インタープリターが学校の教室で直接授業を行うことで、学校の授業時間内で自然教育を行うことが可能になるため、学校側の負担を軽減できます。特に、那須平成の森までの移動が難しい学校や学生にとっては、出前授業が貴重な学びの機会となります。また、学校のカリキュラムに合わせて柔軟にプログラムを設計できるため、より効果的な教育が可能になります。
出前授業の目的は、那須平成の森に足を運ぶことが難しい子どもたちにも自然教育を届けることにあります。これにより、地域全体で環境教育の機会を均等に提供することができます。また、学校の授業内容とリンクさせることで、学んだ知識を深めるだけでなく、実生活にも役立つ学びを提供することができます。
これらの取り組みを通じて、那須平成の森は地域における環境教育の一躍を担える存在になろうとしています。プログラムは単なる知識の伝達ではなく、参加体験型の楽しみながら学ぶことを重視しているため、子どもたちが主体的に考え、行動する力を育むことができます。
また、自然体験を通じて得た学びは、子どもたちの将来にも大きな影響を与えます。自然環境の大切さを知ることで、環境保護への意識が高まり、持続可能な社会を築くための行動につながる可能性があります。さらに、地域の自然に親しむことで、地元への愛着が深まり、地域社会の一員としての意識が育まれることも期待されます。
那須町観光協会(登録DMO)としても、地域の教育の分野で連携する動きが始まっています。そこで、那須平成の森の取り組みと連動することで、単なる教育活動にとどまらず、地域全体で未来を創るための重要な一歩となることが期待されています。子どもたちが自然を学び、感じ、考えることで、また、地域に愛着や誇りを持つことで、次世代のリーダーが育つ可能性があります。そして、地域の学校や施設との連携を通じて、地域全体が一体となって多様な教育を推進することができます。
これからも那須平成の森は、地域に根ざした活動を続け、より多くの人々に自然体験と学びの場を提供していくことでしょう。その取り組みが未来の環境保護や地域社会の発展につながっていくことでよりよい社会の実現になるのではないでしょうか。
那須平成の森フィールドセンター
(9:00~17:00)
TEL/0287-74-6808
栃木県那須郡那須町高久丙3254